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僕は妹に恋をする(10)僕は妹に恋をする(10)
自分を責める咲を残し、頼は郁をつれて家を飛び出した。
海辺にある矢野家の別荘でふたりだけの生活を楽しむ頼と郁だったが、郁を両親の元に返す覚悟を決めた頼は家に戻ることに。
そして、頼は郁と別れる決心をして家を出るが…!?幼い頃からスーツに憧れ、父が営むテーラーを継ぐことを夢見ていた花梨(かりん)。
ある日、花梨と一緒に遊んでいた弟・隼人(はやと)がトラックに轢(ひ)かれ亡くなってしまい、それ以来あまり仕事をしなくなった父の店からは次第に従業員が辞めていってしまう……。
店を継ぐべき息子を失った悲しみから酒に溺れる父に跡継ぎを買って出た花梨だが……!? ――スタンダードな形の中にも、たくさんの個性やわがままを採り入れる。
それが“オーダーメイド”だ!!ある日、テーラー楠(くすのき)に届いた招待状。
それは日本中で選りすぐりの注文紳士服店のみ入ることができるという「全日本ペンギン会」からのものだった!! 日頃から“一流”の名前にこだわらず、お客の喜ぶ服を作ることが一番だと語っていた父がそのような会に出席することに積極的な姿を見た花梨(かりん)は、父の行動を不審に思うが……!?高校卒業を間近に控えた隆(たかし)は、父親からの卒業祝いのスーツを作るためにテーラー楠(くすのき)へやって来た。
……が、「オーダーメイドのスーツはオヤジくさい!」とまったく乗り気でない! しかしそこで花梨(かりん)の顔を見た彼は、花梨にスーツを作らせると面白半分に提案するが……!?新米テーラ−の花梨は、秋のスーツフェスタにテーラーとして初参加した。
しかし顧客の少ない花梨に注文が来るはずもない。
フリーの客北村に付きまとわれ、あてにしていた常連客も逃がしてしまいあせる花梨に、北村は売り上げ競争では得られない大事な「心」を教えてくれる――。
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